自分方位研究所

日々の活動記録

「メイキング・オブ・勉強の哲学」を読む。

図書館で借りてきたのです。
「勉強の哲学」と「メイキング・オブ・勉強の哲学」が、並んで置いてあったので2冊同時に借りてきました。
メイキングというだけあって、どのようにして「勉強の哲学」が執筆されたのかが詳しく紹介されています。

また、「勉強の哲学」に関する、東大での講演や、評論家・佐々木敦氏とのトークショーの様子も紹介されています。

中でも興味を引くのが、巻末の資料編です。
「勉強の哲学」を執筆する際の、手書きノートのコピーや、アウトラインプロセッサ「アウトライナー」での入力内容が紹介されており、その一枚一枚に解説が付けられています。これで著者の執筆時の状況を追体験することができます。

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本書の構成は、ざっくり以下のようになっています。

 

  • 第1章 なぜ勉強を語るのか 東大駒場講演

2017年5月25日  東京大学駒場キャンパスにて講演内容を掲載 (講演の一部は文春オンラインにて掲載されています)

「勉強の哲学」全体に関しての講演。当日、会場での学生からの質疑応答についても紹介されています。例えば、テクストはどこまで読み込めばよいのか、先生は外国語を何カ国語勉強したのか・・・など。

ドゥールズや、ガタリ といった名前がよく出てきます。フランスの哲学者 です。

 

  • 第2章 メイキング・オブ・勉強の哲学

本書のメインとなる章です。

アウトライナーと手書きノートの使い分けや、各章の作り方の流れを解説しています。著者の執筆時の考え方をなぞっていくようで面白いです。哲学者の思考法がわかるようで、学生さんには興味のある内容ではないでしょうか。

アウトラインプロセッサ WorkFlowy の使い方ブログを運営している「彩郎さん」や、アウトライナー実践入門 著者 Tak.さんのことについても紹介があります。

また、2017年07月13日 代官山蔦屋書店での著者と、評論家 佐々木敦氏のトークイベントの内容を掲載しています。

大澤真幸 「思考術」(2013/12/12)= 文庫化「考えるということ」(2017/1/6)

「勉強の哲学」は  千葉雅也の「思考術」である(佐々木氏の意見)

 

  • 第3章 別のエコノミー

2017年8月14日~15日に掲載された 「文春オンラインの記事」を再構成

著者の子供時代の話や、原稿執筆で行き詰まったときの解決策など。

 

  • 第4章 欠如のページをめくること

本書のための語りおろし。
前著で述べた「ライティング技術」関連の補足。
アウトラインプロセッサであるアウトライナーの使い方実例など。

 

巻末には資料編。前著の執筆で書いた手書きノート/アウトライナーを時系列で紹介。各メモ用紙にはコメントがあり、キーワードだけの走り書きにも、どうしてそう書いたのかがわかるような解説がされている。

 

以上が本書の構成です。

第1~3章は 電子書籍版 「メイキング・オブ・勉強の哲学」にも収録。第4章は紙書籍のための語りおろし)

 

 本書の元ネタや、東大での講演の様子はウェブサイト「文春オンライン」にて見ることができます 。

特に、講演内容の一部が動画になっていますので、演壇上の著者を見ることができます。

文春オンラインでば、過去の連載記事へのインデックスは載せていないようなので、文春オンラインの検索窓から記事一覧を表示させます。

手順としては、文春オンライントップページ一番上の一番右端の虫眼鏡アイコンをクリックします。

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 テキスト入力欄が開くので「勉強の哲学」と入力します。

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 結果として、15件の記事が表示されました。

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