自分方位研究所

日々の活動記録

石原真弓著「英語ができる人の辞書の使い方」を読む

辞書というと、知らない単語を引くだけという使い方しかしておらず、辞書の有効な使い方を知りたくて、本書を手に取りました。

また、表紙に書かれた「アナログ学習」が英語上達のキーワードです。との言葉に、英語学習でのアナログ、デジタルの違いとは・・・との興味もあり読み進めていきます。

先ず最初。プロローグで、著者の使い込んでボロボロになった辞書がページ見開きで大きく写っています。テープで補修してあるものの、先頭部分は本体から分離寸前といったところ。辞書が可哀相になるくらい使い込まれています。

著者のいう「アナログ学習」とは、紙の辞書を使った学習ということのようです。

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本書の対象読者は以下に当てはまる人とのことです。
・英語を習い始めの人
・ほとんど辞書を使わない人
・辞書の引き方がよくわからない人
・自分に合った辞書がわからない人
・辞書を単語を引く以外に使っていない人
・冊子辞書は必要ないと思っている人

1章は、辞書の選び方。初心者に役立つ、英和/和英両方の辞典の選び方が説明されています。また、本書巻末には、使い勝手のよい辞書の例として、実際に販売されている英和/和英辞書が、外観の写真付きでどのような特徴があるのかを完結にまとめてあります。全10冊。

2章は、冊子(紙の)辞書の使い方指南。紙の辞書ならではの使い方、コツの説明です。単語の意味を確認するだけでなく、和英辞書との連携、辞書の余白にメモ、余白に書き切れない場合は、大きめの付箋に記入し、単語の近くに貼り付けておくなど、実際の著者がやっている例を写真とともに説明されています。

以降の章でも、辞書を「読み物」として読み込んでいく方法などについての説明が続きます。

辞書の記載ルールについて書かれた章では、辞書特有の記号の意味などの解説があり、これは冊子辞書だけでなく、電子辞書についても役に立つのではないかと思います。

また、英和だけでなく、和英辞書についても説明が詳しく、作文を作成するときの使い方など、引き方のコツを教えてもらえます。

発音記号についても、母音、子音の発音方法について、カタカナを用いて説明されているので、間違えて覚えていた発音の是正にも役立ちそうです。

著者は、「英語で日記を書く」本を多数出版されており、本書についても、英語で日記をつけたい人が押さえておきたい辞書の使い方という視点で書かれているような気もします。