もう何年も、英検2級の勉強を続けるも、一向に合格しません。
合格しないのには訳がある。自分でも気づいている気はしますが、学習時間が全然足りていないか、それとも、学習方法が間違っているのか、はたまた、その両方なのか・・・
たぶんその両方だと思われるのですが・・・
学習時間が足りない件は、時間を増やすとして、問題はやり方です。
いくらやっても、やった実感が得られない。モノにした感が殆どありません。
と書いているうちに気づきましたが、いったいどのくらいこの手の本を読めば気が済むのか?
それを言ってはおしまいなので、とりあえず読んでいきます。
NG学習法と正しい学習法を比較し、自分のやっている学習が正しいのかそうでないのかを実例を用いて説明してくれます。
先ず手始めにノートの使い方。
教室での板書の写し方ではなくて、問題集を解くときや、自分で作る暗記用ノートをどうやって使っているか。
成績の上がらない子は、問題文を正確に書き写しており、正解への導き方を書いておらず、正解のみを記入。書き写すのに時間がかかり、肝心の問題を解く時間が不足している。
これに対し、できる子は、問題は書き写さないが、計算式などは、丁寧な文字でわかりやすく書いている。また、どこで間違えたのかが明確になっており、間違った問題のみやり直している。
正しい学習方法では、ノートにまとめる時間を増やすのではなく、問題を解く時間を増やすことが大切。
時間配分としては、「授業/テキスト読み/ノートまとめ」と「問題を解く」の時間比率は、3:7。
授業を聞いて、ノートをまとめるだけの学習で、テストに向かう生徒が多すぎるのだそう。
新しい問題を数多くやるのではなく、できなかった問題を繰り返し解くのが効率のよいやり方。
実際に著者の学習塾での生徒の逆転合格法なども掲載。
目標とする大学に合格するためにはどこを攻めていけばよいのか。これを読むと、わたしもこの学習塾で勉強したくなりました。
英検受験者として興味深かったのが、工業高校から完全独学で英語を仕上げて国公立大学に合格した生徒の実例。
彼は旺文社の「文で覚える単熟語」の英検3級、準2級、2級の3冊を購入し、テーマ毎に150語ほどの単語を1日で覚えて次の日テストという方法を実践し、3か月で英検2級レベルの文が読めるようになったといいます。
文単を選んだ理由は、短期間で「単語/熟語/読解/リスニング」を仕上げることができるから。彼には時間がなかったので、文単のみに絞りやり込むことで英語力を上げていきました。
とさらっと書いてありましたが、私が持っている文単2級の構成は、見開きページで1つの文章。覚える単語が15個リストアップされています。
一つのテーマ(環境、科学技術、健康・・・など9テーマ)で10個の文章があり、合計150語。1冊で150語×9テーマ =1350語。
9日で1周。これをぐるぐる毎日欠かさず回すのはめちゃめちゃしんどい気がします。
英検3級、準2級、2級とやってきたわけですから、その精神力に脱帽です。
それに比べると私など何もやってないに等しい。
逆転合格!って言ってますが、逆転するには、それなりの計画性、やる気、根性が必要なのですね。
どんな試験でも、合格する人は合格するだけの努力を日々重ねているというわけです。
背筋が伸びてきました。
本書ではその他に、モチベーションを保つ方法や、学習塾の正しい利用方法など。また、保護者は子供に対してどのように接していけばよいかなども詳しく書かれています。
ふう。まだまだ頑張りが足りないということに改めて気づきました。危機感も足りません。
本書の「おわりに」も、なかなか考えさせられるものがあります。
君は、何のために学習をしているのか?
著者の個人的な考えとして
学習の効果とは、「自由」が得られることです。
1つ目は「収入の自由」
2つ目は「職業の自由」
3つ目は「貢献の自由」
特に218ページの以下の部分は唸ってしまいます。受験生に向けての言葉ですが、大人にも胸に来るものがあります。
「頭が良い人間は、逆に仕事ができない」
「学歴などまったくあてにならない」
などなど、学習することを軽視する言葉が、世の中にあふれています。
もちろん大嘘です。確かに偏差値だけ高くて仕事ができない人もいたかもしれない。しかしその人は正しい学習法で学んでこなかったか、社会人になって学ぶことをやめてしまったか、どちらかでしょう。本来正しい学習には、みなさんの仕事をより輝かせる要素がたくさん詰まっています。大事なのは正しく学ぶことと、学び続けることです。
人類は学習して前進してきました。皆がもっと学習すれば、日本人の仕事レベルはより向上し、より生産性が高まり、残業は減り、給与は上がり、やりがいをもって働ける人が増えるでしょう。
学び続け、成長し続け、自由を勝ち取りましょう。
以上です。
自分は「自由」なのかな・・・?
ご参考まで。
著者、小笠原一樹氏が代表の学習塾「さくらアカデミー」のウェブサイトへのリンクを載せておきます。