自分方位研究所

日々の活動記録

松本徹三 著「AIが神になる日 - シンギュラリティが人類を救う」を読む

AIという言葉を見ない日はないというほど、人工知能が私たちの生活に使われるようになってきました。今はまだ、膨大なデータから必要なものを見つけてくるという使われ方がメインですが、そのAIもどんどん進化し、やがてシンギュラリティ(いわゆる2045年問題)に到達すると、人類はおいてけぼりをくう。または、滅ぼされてしまう・・・というような悲観的な予測もされています。

そんな未来のAIですが、一筋の希望の光が見える本がありました。「AIが神になる日」シンギュラリティが人類を救う という本です。2017年7月発行。SBクリエイティブ刊。

f:id:k-emu:20190522151919j:plain

著者の松本徹三氏は、コンサルティング会社である株式会社ジャパン・リンクの社長。本の経歴紹介によると、いくつもの情報通信関連企業にて要職に就いておられたということです。

AI開発は今後、どのような方向に進むべきなのかということについて書かれています。

 

「AIが神になる」というと、人間はその奴隷か!というふうに想像してしまいます。
著者によると、「AIが悪魔になるという恐怖のシナリオ。これがシンギュラリティを起こさせないようにするという考え方だ。しかし、そうではなくて、AIを神にするのだ」

本書の主張では、AIには神になってもらって、人類を救ってもらおうというわけです。

本書の内容で気になったところを抜きだすと・・・
・AIのことはAIに任せる。人間は係わらない。

・シンギュラリティが起こらないように研究を止めるというのもいけない。シンギュラリティの研究を止めてしまえば、悪意を持った人がその研究を続けるようになるから。その結果、悪意を持った人が作った悪意のあるAIが人類を支配するようになる。

・そうではなくて、AIを人間の手の及ばないものとしてAI自身にお任せする。神としてしまう。だだ、その方向性はシンギュラリティを迎える前に人間の手でAIに植えつけておかなければならない。例えば、アシモフのロボット3原則を拡張したもののように。AI自身が改版することのできない奥深くにしまいこんでおく。

・どうやってAIを人間の支配下から独立させ、AI進化の基礎を作り上げるのか。これには「深い哲学的考察」が必要。

・AIは人間の感情を理解する必要はあるが、自らそれを持つ必要はない。

・あらゆることをAIがやってのけたら、人間は何をするのか?
考えられるのは、「人を喜ばせる」ということ。喜ばせ方の大きさに応じて、ビットコインのようなものが支払われる。お金を得るには、人々を幸せにするよう自らが動く。理想郷。

 

また、夢のある話しもしてくれています。
この宇宙には、地球より科学技術が進んだ星がいくつもあり、その中には、シンギュラリティに達してAI自らが宇宙を旅しているものもある。 そのAIにすでに地球は監視されており、地球を破滅させるようなことが起きる前に止めてくれるとか・・・

 

以上、私が気になったところの紹介でした。
この先、AIはどうなっていくのでしょうね。
いつの間にか、気がついたら、AIが神になっていました・・・とかいうふうになっているのでしょうか。