インパクトのある題名です。同時通訳者というと難易度が相当高い職業だと思うのですが、それがTOEIC300点からのスタートということで、一体どんな勉強をやったのだろうと興味がわいてきます。
市の図書館では置いてなくて、近隣図書館から取り寄せてもらいました。2022年1月発行です。
本書の前半は、著者が同時通訳者になるまでの軌跡。中学生時代から、その20年後までを順を追って説明されています。
本書の題名のTOEIC300点というのは、大学受験で、受験校全て不合格となり、英語の専門学校に入学して、最下位クラスに割り振られたときに受けた点数ということです。ここから著者の英語に対する取り組みが始まり、2年後に大学に編入し、大学を卒業する頃には、かなりの英語使いになられたようでした。
卒業後、一旦英語学習から離れ一般企業の営業職として働くのですが、同時通訳者への夢を捨てがたく、英検1級に受かるか受からないかレベルから1万時間勉強すれば同時通訳者になれるとの情報を得ます。1万時間。1日9時間の勉強で3年。1日18時間勉強すれば、1年半で1万時間を確保できるとの計算のもと、実行に移します。
著者は一貫して睡眠時間を削って勉強時間を確保するタイプであり「危険なので真似はしないように」とのテロップが流れそうですが、その「英語道」ともとれる同時通訳に対する執念は一読の価値ありと思います。
同時通訳という仕事は、これだけやらないとなれないのか・・・とため息をつきつつ、後半の「英語学習法」に進みます。
(明日に続きます)